あん摩、マッサージ、指圧の違い

私の持っている免許の一つである「あん摩マッサージ指圧師」。
それぞれ何が違うのでしょう?

技術的には

あん摩は洋服の上から又はタオルの上から行います。
そして体の中心から末梢方向へ施術します。(腕の場合では付け根から指先へとなります】
筋肉を緩めることが主な目的で、それに伴い循環の改善にもなります。揉むことがメインです。

マッサージは直接皮膚に行います(裸)。皮膚の刺激を少なくするために、オイルやタルクなどを使います。
そして体の末梢から中心方向へ施術します。(足ならつま先から太股のつけねへとなります)
循環の改善(特にリンパ)がメインで、付随して筋肉もゆるめます。一定の圧力でなでることがメインです。

指圧は洋服の上から、一点への刺激(つぼなど)をおこないます。
反射や経絡理論などによる身体機能の調整がメインです。

歴史的には

 あん摩のもとになったものは中国から入ってきています。あん摩として歴史に登場するのは奈良時代の大宝律令(701年)という法律の中にでてきます。

マッサージはヨーロパやエジプト、インドなどで自然発生的にうまれ、日本に入ってきたのは明治20年代です。陸軍の軍医がヨーロッパより取り入れました。

指圧は江戸時代にあん摩や柔道の活法などがあわさり、おこなわれるようになったそうです。指圧と名前がついたのは大正に入ってからです。

もともと痛いところに手を当てる「手あて」的なものから、世界中で自然発生的にうまれてきた手技療法。
それぞれ似たところも多く、どこが”元祖”ということもなさそうです。

あさひ鍼灸院では?

当院のメニューにはマッサージとありますが、実際に行っているのはあん摩になります。
ではなぜあん摩とせずにマッサージとしているのか。
それは一般的にあん摩という言葉が、あまり馴染みがないためです。

「あん摩」・・・何それ!
「マッサージ」・・・体をほぐすことだね!

私自身が、この仕事をするまで↑のようなイメージでしたので。

最近は顔や足をスッキリ見せたいということで、ほんとうの意味のマッサージ(リンパをながしたい)を探している方も多いようです。

あさひ鍼灸院でもそのうちオイルマッサージとしてメニューにのせるか検討したいと思っています。