高血圧について

最高血圧が140 、最低血圧が90以上なら治療が必要です。

血圧とは心臓から送られた血液が血管を押す力のことです。
心臓が収縮(血液を押し出す)したときに、全体の55%の血液が流れます。この時の血圧が最高血圧(上の血圧)です。
心臓が拡張(血液が戻ってくる)するときに、全体の45%の血液が流れます。この時の血圧が最低血圧(下の血圧)です。

血圧計の写真

測りかた

1日に朝晩の二回測りましょう。
背もたれのある椅子に座ります。
足は組まずに1~2分安静にしたあとに測定します。

朝は起きてから1時間以内で、トイレに行った後、朝食やお薬を飲む前。
夜は夕食や入浴の前、または寝る前のどちらかがよいでしょう。
朝晩、それぞれ2回ずつ測り、その平均を記録してください。
できれば週に5回以上は測りましょう。

高血圧では、脳卒中、心筋梗塞、認定証、心不全、腎臓病、大動脈乖離などをのリスクが上がると言われています。
脳卒中や心筋梗塞のリスクは血圧が高いほど高くなります。
140/90で約3倍
160/100で約5倍
180/110で約9倍
といわれています。

目標

まずは下が90台、上が130台、をめざしましょう。
糖尿病や慢性腎臓病のあるかたは80/130未満を。
後期高齢者の方(75歳以上)は90/150未満を目指しましょう。

血圧を下げるためにできること

高血圧は生活習慣病

まず生活習慣の改善(食事、運動) 、その次に必要なら薬を使う。
生活習慣の改善をしっかりした人は薬も少なくてすみます。

一日の塩分の摂取量を減らしましょう。

なぜかというと
取り込む塩分が増えると、喉が渇きます。
喉が渇くと水分を補給します。
そうすると体の中の血液量が増えます。
同じ太さの血管の中を、より多くの血液が通るということで血圧が上がってしまいます。

日本人は、現在、男性で平均約11.3 g 、女性で平均約9.6 gの塩分をとっています。
これを健康な人は、 1日男性で8 g 、女性で7 gまでにしましょう。
現在すでに高血圧になっている人は、1日に6 g未満が推奨されています。

塩分の多いものとしては、魚の干物、味噌汁、梅干し、塩鮭、ラーメンやうどんなど麺類のスープがあります。
また、食パンにの中にも入っていたりしますね。
ただ単に塩分を減らそうとすると、味気ない食事になりますので、塩分の代わりに酸味のあるすだちを使ったり、ゆずこしょうなどの香辛料を使う、汁物であればだしをしっかりとるなどがおいしく食事をとりながら塩分を減らす方法になります。

高血圧の原因として、肥満があります。

肥満対策をすることが高血圧の対策にもなります。
ではなぜ肥満になると血圧が上がるのでしょう?

肥満になると、交感神経を刺激するようになるのです。
交感神経の働きが強い状態は、興奮している状態と同じですので血圧が高くなってしまいます。

また、ホルモンがアンバランスになり腎臓からナトリウムの排出が減ってしまうため、結果的に塩分摂取が多い状態になってしまいます。

体重を4キロ減らすと血圧が上で4.5 、下で3.2ぐらい低下します。

肥満対策のためにはエネルギーを制限することが重要です。
暴飲暴食を避け、間食もやめましょう。

そして運動をしましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動がgood!
30分以上頑張りましょう。
1回で30分以上の運動時間が取れなくても心配する必要はありません。
例えば10分の運動を1日3回でも大丈夫です。

運動の強さとしては、少しきつめが良いと言われています。
ただし血圧の高い人はリスクもありますので、お医者さんにしっかり相談してから始めてください。

運動自体にも血圧を下げる効果が期待できます。
運動により心拍数が増えると、塩分と水分を排出するホルモンが心臓からでるようになります。
また血流が増えることで、血管内皮細胞からは血管を広げる物質が出ます。
これらの作用で血圧を下げることができるのです。

運動の時間を取れない人は普段の生活の中に運動を取り入れるようにしましょう。
一駅分歩く、エレベーターではなく、階段を使う、休みの日に家でゴロゴロせずに家事を手伝ったり、子供と遊んだりするなどです。

他にも高血圧の対策として、禁煙(タバコは動脈硬化に関係) 、節酒(飲み過ぎは血圧が上がっていく) 、ストレスを減らす、急激な気温の変化を避けることなどがあります。